「マンモは痛いから苦手なんです……」
「あの板で挟むやつ、なんで痛いの?」
マンモグラフィについて、こんな声をよく聞きます。今日は、マンモの仕組みと、その「痛さ」の理由を一緒に見ていきましょう。
マンモグラフィは「乳房のレントゲン写真」
マンモグラフィは、乳房を2枚の板で挟んで薄く広げた状態で、レントゲン写真を撮る検査です。
なぜ挟むかというと、
- 厚みを薄くすると、内部がよく見える
- 細かい構造(特に「石灰化」)を見つけやすくなる
- 撮影のブレも減る
このため、ぎゅっと圧迫する必要があります。痛い方が多いのも、この圧迫が理由です。
マンモが得意なこと:石灰化の発見
マンモグラフィのいちばんの強みは、石灰化を見つけられること。
石灰化とは
- 乳腺の中にできた、ごく小さなカルシウムの沈着
- 白い点や線として写真に映る
- 5mm以下の小さなものでも見つけられる
- 良性のものと悪性のものがある(並び方・形でわかる)
実は、ごく早期の乳がん(非浸潤癌=ステージ0)は、しこりとして触れることが少なく、石灰化として見つかることが多いんです。マンモがこの石灰化を捉えてくれるから、症状が出る前に発見できる、というわけです。
マンモの限界:高濃度乳房
マンモには弱点もあります。
特に問題になるのが、高濃度乳房(こうのうどにゅうぼう)と呼ばれる状態です。
高濃度乳房とは
- 乳腺組織が脂肪より多い乳房
- マンモでは乳腺もがんも「白く」写る
- 白い乳腺の中の白いがんが見つけにくい
- 若い方や閉経前の方に多い
高濃度乳房の方は、マンモだけでは見落としが起こりやすいので、エコー(超音波)を併用すると安心です。
放射線被ばくは大丈夫?
「レントゲンって放射線でしょ?大丈夫?」
これもよく聞かれる質問です。
マンモグラフィの被ばく量は、両側で1回約2ミリシーベルト。これは、地球を1〜2周飛行機で飛んだときに浴びる自然放射線と同じくらいです。
2年に1回の検診を受け続けても、健康への影響は心配しなくて大丈夫、というのが現在の医学的結論です。
被ばくが心配で検診を受けないと、肝心の早期発見を逃すリスクの方がずっと大きいよ。バランスで言えば、検診を受ける方が圧倒的にメリットが大きい。
マンモの結果の読み方
検診結果には、「カテゴリー」という番号がつきます。
マンモグラフィのカテゴリー
- カテゴリー1:異常なし
- カテゴリー2:明らかな良性
- カテゴリー3:おそらく良性、要経過観察
- カテゴリー4:悪性疑い、要精密検査
- カテゴリー5:悪性疑い濃厚、要精密検査
カテゴリー3以上で「要精密検査」となります。詳しくは No.1026 要精密検査と言われたら で解説しています。