「もう抗がん剤はやめて、緩和ケアに切り替えませんか」
主治医からこう言われると、「見捨てられた」と感じてしまうかもしれません。
でも、これは人生の最終章を、自分のために使うという選択です。
「治療をやめる」ではない
緩和ケアへの切り替えは、
- 積極的な抗がん剤・分子標的薬を止める
- 症状を和らげるケアを最大限にする
ということで、治療を全部やめるわけではありません。
痛み・吐き気・不安・不眠などへの治療は引き続き行います。
切り替えを考えるタイミング
切り替えを検討するサイン
- 標準治療が一通り効かなくなった
- 体力的に抗がん剤に耐えられない
- 抗がん剤の副作用>効果と感じる
- 残りの時間を治療より暮らしに使いたい
- 本人の希望
緩和ケア中心の暮らし
緩和ケア中心の選択
- 痛みのコントロール
- 吐き気・倦怠感の管理
- 不安・うつへの対応
- 家族のケア
- 在宅医療・訪問看護
- 緩和ケア病棟(ホスピス)
- 自宅か病院かの選択
「どこで最期を迎えたいか」を考える
最期の場所の選択
- 自宅:家族と過ごす、訪問医療で対応
- 緩和ケア病棟:症状コントロールに専念
- 一般病院:治療を続けつつ
- ご家族の負担も考慮
これは本人と家族で話し合うテーマ。希望は早めに伝えておくのがおすすめ。
「あきらめ」じゃない
家族との対話
家族にとっても、緩和ケアへの切り替えは大きな決断。
- 自分の希望を率直に伝える
- 家族の気持ちも聞く
- 一度で決めず、何度か話す
- 必要なら医療者にも同席してもらう
治療をやめる決断は、孤独な決断にしないで。
主治医・緩和ケアチーム・家族と一緒に考える時間を、十分に取ってね。
ACPで意思を残す
「人生会議」とも呼ばれる**ACP(Advance Care Planning)**で、自分の希望を文書化しておくこともできます。
- 望む治療・望まない治療
- 最期を迎えたい場所
- 大切にしたい価値観
- 連絡してほしい人
家族・医療者と共有しておくと、いざというときに自分の意思が尊重されます。