検診や精密検査で気になる影が見つかったあと、「これががんかどうか」を最終的に確定させるのが組織検査(生検)です。
乳がんで使われる組織検査には3つあって、それぞれ得意分野が違います。
① 細胞診(針生検/FNA)
もっとも侵襲が少ない検査。針を刺して、注射器で細胞を吸い取ります。
細胞診の特徴
- 細い針(採血用の針くらい)を使う
- 麻酔なしでできる
- その日のうちに結果が出ることも
- ただし、細胞だけなので情報量は少ない
- がんかどうかの確定には不十分なことが多い
簡便ですが、組織のかたまりではなく細胞だけを取るので、最近は使用頻度が減っています。確定診断には次のコア針生検が使われることが多くなりました。
② コア針生検(CNB)
太めの針で、ストローのように組織のかたまりを取る方法。乳がんの確定診断ではいちばん多く使われています。
コア針生検の特徴
- 太い針(直径2〜3mm程度)を使う
- 局所麻酔をする
- エコーやマンモで針の位置を確認しながら刺す
- 組織のかたまりが取れるので情報量が多い
- 病理検査だけでなく、ホルモン受容体・HER2・Ki-67なども調べられる
- 結果が出るまで1〜2週間
「太い針」と聞くと怖いですが、麻酔をするので痛みは控えめです。検査時間も15〜20分くらい。
③ マンモトーム(吸引式組織生検)
主に石灰化の検査に使われる方法。マンモやエコーで位置を確認しながら、真空吸引で組織を吸い出す装置です。
マンモトームの特徴
- 針はコア針生検より太め
- 一度の刺入で複数のサンプルが取れる
- 石灰化として見えるごく早期のがんを検査するのに最適
- 検査時間:30〜60分
- 局所麻酔
- 出血リスクがやや高いので、当日は安静を指示される
「マンモグラフィで石灰化が見つかった→これがんかどうか」を判定するときに使われます。
どの方法が選ばれる?
主治医がどれを選ぶかは、見えるものによって決まります。
検査の流れ
コア針生検を例に、検査の流れを紹介します。
- 病院に来院、検査着に着替え
- 検査台にあおむけ or 仰向け
- エコーでしこりの位置を確認
- 局所麻酔
- 針を刺して、組織を採取(5〜10秒ほど)
- これを2〜5回繰り返す
- 出血を抑える圧迫
- 帰宅。お風呂は当日は控える
検査後は当日のうちに帰れます。激しい運動は1日避けます。
結果が出るまでの時間
組織検査の結果が出るまでは、
- がんかどうかの最終判定:1〜2週間
- ホルモン受容体・HER2の結果:さらに数日
- 病理レポート全体:合計2〜3週間
ということで、検査して結果待ちの期間は、いちばん心がざわざわします。
「検査の結果まで待つしかない」と分かっていても、不安は強いもの。この時期は、家族や信頼できる人と一緒に過ごす時間を意識的に作ることをおすすめします。