カピバゼルチブ(商品名:トラケルー)など、新しい分子標的薬が狙うAKTパスウェイ。
少し難しい話ですが、シンプルに整理してみましょう。
AKTパスウェイは「増殖と生存の指令経路」
細胞の表面にある「アンテナ」(受容体)が、「増えなさい」「死なないで」というシグナルを受け取ったとき、そのシグナルは細胞の中でバケツリレーのように伝わっていきます。
- アンテナ
- PI3K(ピーアイスリーケー)
- AKT(アクト)
- mTOR(エムトール)
- 細胞核へ
これがAKT/PI3K/mTORパスウェイと呼ばれる経路です。
がん細胞では、このパスウェイが暴走しがち
ホルモン陽性HER2陰性乳がんの一部では、この経路に変異があって、
- PIK3CA変異
- AKT1変異
- PTEN変異
などが見つかります。これらがあると、経路が暴走して、ホルモン療法が効きにくくなることがあります。
AKT阻害薬がパスウェイを止める
カピバゼルチブはAKTを止めて、バケツリレーを途中で止めます。
主な副作用
- 下痢(高頻度)
- 高血糖
- 皮膚障害(発疹)
- 倦怠感