「抗がん剤って、結局なにをしてる薬なの?」
意外と説明されない、抗がん剤の基本的な仕組みを整理します。
「増えるスピードが速い細胞を狙う薬」
抗がん剤の多くは、増えるスピードが速い細胞を狙って、増殖を止めたり死なせたりする薬です。
がん細胞は、正常な細胞よりずっと速く増えています。だから抗がん剤の標的になりやすいんです。
でも、正常な細胞にも影響する
問題は、体の中には正常な細胞でも「増えるスピードが速い」場所があることです。
増えるスピードが速い正常細胞
- 髪の毛の根元(毛母細胞)
- 口の中・胃腸の粘膜
- 骨髄(血液細胞を作る場所)
- 爪
- 皮膚
これらが抗がん剤に巻き込まれて、
- 脱毛
- 口内炎・下痢・吐き気
- 白血球減少(感染しやすい)・貧血・血小板減少
- 爪の変色
- 皮膚障害
といった副作用が出ます。
抗がん剤の主なタイプ
作用機序による分類
- アルキル化剤:DNAに直接結合して傷をつける(シクロホスファミドなど)
- 代謝拮抗剤:DNAの材料を妨害する(5-FU、カペシタビンなど)
- アンスラサイクリン系:DNAの複製を妨害(ドキソルビシン、エピルビシン)
- タキサン系:細胞分裂の装置を壊す(ドセタキセル、パクリタキセル)
- プラチナ系:DNAの架橋を作る(カルボプラチンなど)
サイクルで投与する理由
抗がん剤は、たいてい3週間または1週間サイクルで繰り返します。
これは、
- 1回の投与で正常細胞も巻き添えにする
- 休薬期間で正常細胞は回復する(がん細胞より回復が早い)
- がん細胞は次のサイクルでまた叩かれる
という、メリハリで効かせる戦略です。