「ホルモン陽性なら、ホルモン療法だけで十分じゃないの?」
確かにLuminal A型のような典型例では、ホルモン療法だけで治療できることが多いです。
でも、ホルモン陽性のなかでも、抗がん剤を加えた方がいいケースがあります。
抗がん剤を勧められる主なパターン
抗がん剤を考えるサイン
- リンパ節転移が多い(4個以上が確実、1〜3個も検討)
- 大きなしこり(5cm超)
- グレード3(高異型度)
- Ki-67が高い(30%以上は強く検討)
- PgR陰性または弱陽性
- 脈管侵襲あり
- 若年(45歳以下)
- 内臓転移リスクが高そう
- OncotypeDXで高リスクスコア
これらが組み合わさるほど、抗がん剤の意義が増します。
ホルモン療法に「上乗せ」する意味
抗がん剤は、
- 増殖が速いがん細胞に強い
- ホルモン療法が効きにくい細胞も叩く
- 微小転移(がんのタネ)を退治
- 短期間で集中的に効果
逆にホルモン療法は、
- ゆっくり効く
- 長期間継続が必要
- ホルモンを栄養にする細胞にしか効かない
両者を組み合わせると、効きにくい細胞にも対応できます。
OncotypeDXによる判定
ホルモン陽性HER2陰性で、リンパ節転移1〜3個、年齢50歳以上の方では、OncotypeDXで再発リスクスコアを出して判断することがあります。
CDK4/6阻害薬という選択肢
最近は、抗がん剤の代わりにベージニオ(アベマシクリブ)を術後に2年間使う選択肢も登場しました。
- 高リスクの方が対象
- 経口で外来通院
- 抗がん剤の副作用を避けられる
詳しくは No.2105 アベマシクリブ を。