抗HER2療法の標準的な期間は1年間です。投与スケジュールと組み合わせを整理します。
早期乳がんでの標準
術前または術後の組み合わせ
術前抗がん剤+抗HER2
- TCHP療法:ドセタキセル+カルボプラチン+ハーセプチン+パージェタ
- AC→THP:AC→ドセタキセル+ハーセプチン+パージェタ
- 治療期間:3〜6ヶ月
術後の維持
抗がん剤が終わったあとも、抗HER2療法は1年間継続します。
- ハーセプチン+パージェタ
- またはハーセプチンのみ(リスクによる)
- 3週ごとの点滴 or 皮下注射(フェスゴ)
pCRが得られないとき:T-DM1へ
術前抗がん剤+抗HER2療法をやって、手術時にがんが残っていた場合(non-pCR):
- 抗HER2療法を**T-DM1(カドサイラ)**に切り替え
- 14サイクル(約9ヶ月)継続
- KATHERINE試験で再発リスク50%減
これが現代の標準です。
ホルモン陽性の場合
HER2陽性かつホルモン陽性の方は、
- 抗HER2療法(1年)
- +ホルモン療法(5〜10年)
- +必要に応じて抗がん剤・放射線
を組み合わせます。
進行・再発例での使い方
進行・再発HER2陽性の標準
- 1次:パージェタ+ハーセプチン+タキサン系
- 2次:T-DXd(エンハーツ)
- 3次以降:T-DM1、ラパチニブ、ツカチニブ、ネラチニブ
進行例では「効くかぎり続ける」が基本。期間は決まっていません。