乳がん治療では、「これが絶対に正解」と言える場面ばかりではありません。
医学的にどちらでも構わない場面で、自分の価値観で決めることが求められることがあります。
価値観が問われる代表的な場面
自分で決める必要がある場面
- 全摘か部分切除か(乳房を残すか・取るか)
- 抗がん剤をやるか・やらないか(中間リスクの場合)
- 同時再建するかしないか
- 再建するなら人工物か自家組織か
- BRCA検査を受けるか
- 検査結果が陽性のときの予防切除
- ホルモン療法を5年で止めるか10年続けるか
- 進行例で治療を続けるか緩和ケアに切り替えるか
「医学的にはどちらでも」のときに、何で決める?
正解がない場面で参考になるのが、自分は何を大事にしたいかです。
価値観を整理するきっかけ
- 乳房の形を大事にしたい
- 心の安心を最優先したい
- 副作用は最小限にしたい
- やれる治療はすべてやりたい
- 家族との時間を確保したい
- 仕事を続けたい
- 美しさやおしゃれを保ちたい
- ペットや家族のお世話を続けたい
これに正解はありません。自分にとって何が「失いたくないもの」かを、まず整理してみてください。
「あなたの好きな方でいい」と言われたら
主治医に「どちらでもいいですよ」「あなたの好きな方を選んでください」と言われると、迷ってしまいますよね。
そんなときは、次の質問を自分にしてみてください。
決断を急ぐ必要はありません。1〜2週間考えていいのが乳がん治療の良いところです。
主治医と一緒に決める「SDM」
最近は「共有意思決定(Shared Decision Making)」という考え方が広まっています。
- 主治医:医学的な情報を提供
- 患者:自分の価値観・希望を伝える
- 両方が話し合って、納得できる治療を決める
これが現代の理想的な意思決定の形です。詳しくは No.2037 共有意思決定(SDM) を。